造作家具づくり
キッチンとつながった造作ソファ

こんなところに こんな特等席を
この造作ソファのベースは、カナリヤ石の研出しキッチンとひとつながりになっています。キッチンの脇にソファを置くというなかなか見かけることのないプランで、大工の家で初めて試みたことです。

キッチンはキッチン、ソファはソファで造作することもできるし、置き家具のソファを配置することもできるのですが、このプランでは、キッチンとソファを一体にして、さらに建築とも一体化させることを目指して造作でデザインしました。

キッチン仕事の合間にちょっと座って庭を眺めたり、食事の支度をするお母さんを横目で見ながら子どもたちがそこに座って遊んだりとび跳ねたり。テレビの前や庭に向かって置くリビングソファでなく、キッチンの脇の窓辺に特等席を設けることで、リビングのソファとは違う居心地のいい場所を、この空間に設けることができました。
ソファメーカーならではの緻密なクッション設計
くつろぎの姿勢をしっかり保持するように、座と背は硬めのクッションを使い、4 つの置きクッションは、ふんわりとした羽毛を使っています。
背もたれの角度、窓枠と揃えた座面高、背がキッチン天板と揃っていることなど、きめ細かく設計しています。

こうしたことができるのは、静岡のソファメーカー・園田椅子製作所がパートナーになってくれているからです。一軒一軒に合わせてきめ細かく寸法対応して、ソファのスペシャリストとしてさまざまな提案をしてくれます。
居心地の良い場所がいろいろあること
全体的なことも大事、部分的な小さなことも大事。家に入ったときや部屋に入ったときに感じる全体的な気持ち良さを計画しつつ、家の中のいろいろなところに居心地の良い場所を設けることが、家を好きになるポイントだと考えます。

このソファは、まさにそんな居心地のいい場所のひとつです。リビングのソファが空いていても、こっちに座りたいときもある。子ども部屋があっても、広いテーブルが空いていても、わざわざこの隅っこのソファで遊びたがるときもある。時間によって、季節によって、いろいろな眺めを見ることができる。
キッチンとつながった造作ソファは、そんな居心地の良さを感じる居場所です。