造作家具づくり
JYABARA コーナーキャビネット

家づくり仲間のつながりから誕生した家具
この家具は、2階の「休み処」と名づけた畳の空間に置くためにオリジナル製作しました。デザインしたのは、デザインパートナーの中村圭吾さん。 素材は、ブラックチェリー。製作は、徳島の家具メーカー秋月木工です。

中村さんと出会ったのは、「股旅社中」という工務店・メーカー・デザイナー が集って家づくりを切磋琢磨しようという会でした。この会の世話役を務めるのが家具デザイナーの村澤一晃さんで、JYABARA家具は村澤さんと秋月木工が開発した家具シリーズ。中村さんも秋月木工のデザイン開発に加わっている縁のおかげで、この家具のオリジナル製作が実現しました。

さらにいうと、もともとこの家具は、同じく股旅社中の工務店メンバーである愛知のイシハラスタイルが「コーナーに置くこぢんまりとした家具」をつくりたいというときに発案された一つでした。そのときイシハ ラスタイルでは他の案を進めることになり、この JYABARAコーナーキャビネットの案を引き継つがせてもらったのです。
大瀧建築は、家族で営むこぢんまりとした工務店ですが、家づくりの職人仲間だけなく、各地の工務店、メーカー、デザイナーとも交流をひろげながらより良い家づくりに努めています。

懐かしくも新しいジャバラ扉のコーナー家具
「休み処」は腰壁で寝室と仕切られた4畳の畳スペースです。畳、障子、赤松の丸柱で構成された主にごろごろするための陽だまり空間。和のアイテムでつくられた空間に、何かアクセントになる家具がほしいと思っていたときに、前述したようにイシハラスタイルのワークショップで発 案されたこの家具に出会い、「これだ」と思ったのでした。
秋月木工の木製ジャバラ扉は、それだけで個性を発揮します。もともと北欧家具のキャビネットなどで使われていた技法ですが、秋月木工は独自の技術でこの扉をつくっています。扉に表情がそなわり、開けても閉めても半開きでも使えます。

ここに収納家具がなければならないというわけではありませんが、ちょっと何かを飾ったり、読みかけの本を置いたり、お茶を置いたり。

JYABARA コーナーキャビネットは、こぢんまりと置いて、空間の楽しみ方をひろげてくれる大事な役を果たしてくれます。